Part4 早稲田大学大学院の日本語教育研究科に行ってきました。
早稲田大学×ベストゼミの共同研究 Part4です。
前回の記事はこちら
つまり この子どものサイレント・ピリオドは、
何も学んでいない「沈黙期」なのではなく、新しい言語環境に慣れるまでに必要な期間だったのです。
継承語として日本語を習得する際には、勉強というよりも日本語脳を作ることが大切です。
子どもの自信や自然な言語習得を尊重しながら、
ポジティブな形でアウトプットできる支援的な環境を提供することが効果的です。
大事なのは、自信をつけさせることと、根気よくコミュニケーションを続けることです。
大人は自分の外国語習得体験から勉強で言語を学ぶと思っていますが、子供は違います。
コミュニケーションを通じて、言語を習得するのです。
子どもにとって、言語を習得するとは、勉強ではなく、他者とのコミュニケーションで言語を獲得していきます。
ここで、ベストゼミナールの生徒さんで、言語の習得が進んだ例をいくつか紹介します。
・お母様が授業を聞かないようになって、間違いを恐れないようになった。間違った発音を直す必要はない。
・一緒にゲームをしたりして、先生が話すことは6~7割くらいは分かるようになってきた。
・先生は100%日本語。分からないことは絵で伝えている。先生が言ったことには単語で返ってくる。
・お寿司屋さんで注文するゲームなどを楽しみました。
・~ください、ありがとうございました、おいしい、あまい 等でてくる言葉は決まっているので、
これからボキャブラリーを増やしていきたい。3行作文も取り組んでいる。
・最初から「先生が英語がわからない」という設定にしていると、自分が知っている単語に置き換えて話せるようになってきた。
・お母様不在の日のがあり、生徒さんから「やってみる」とお話があったので普段より伸び伸びとできたよう。
・日本に滞在したことで、お母様が日本語を話す理由が落とし込めたようで、お母様とは日本語で話すように。
・授業報告メールをみて、指導した内容を家庭でも復習してくれる。
・ポケモンが好きなのでYoutubeを見て、歌を覚えたり。1日20~30分で良いので日本語だけで話す時間を作る。
・絵をかくのが好き。書いた絵を「これは何?」と聞くと「これは家」「これは虫」などは教えてくれる。
・ボキャブラリーも増え、話そうと思えば話せる段階なのかもしれない。
ベストゼミナールでは、海外で暮らすお子様の日本語力を楽しく伸ばしていけるよう
今後も大学との連携を深めながら より効果的な日本語学習方法を探求していきます。
次回の報告も楽しみにお待ちください。