Part3 早稲田大学大学院の日本語教育研究科に行ってきました。
早稲田大学×ベストゼミの共同研究 Part3です。
ベストゼミ
では、サイレントピリオド(沈黙期)から次にいくきっかけとはなんでしょうか?
池上先生
サイレントピリオド(沈黙期)から抜け出すために必要なことは、要約すると2点です。
1つ目は、自信をもつこと。
2つ目は、日本語を話す必要性の状況、または話したくなる状況をつくること。
まずは自信をつけさせることが大事です。
ここで鉄則 3つあります。
鉄則1 間違いを指摘しない
間違いを指摘をすること。
子どもが日本語の文章をうまく作れない状況で、「助詞がおかしい」「です。ますで話しなさい」など、
文法的な指摘をすることは逆効果です。
子どもが話す日本語の間違いの指摘は、話した日本語がおかしいのでは?と思わせ、
モチベーションを低下させ、子どもの自信を損ない、言語学習への意欲を削ぐ可能性があります。
子どもは間違いを恐れてしまい、話すこと自体を避けるようになるかもしれません。
言語習得は、特に子どもにとっては自然な過程であり、文法の細かいルールを意識しすぎると、
この自然な流れが妨げられることがあります。
子どもはまずコミュニケーション能力を身につけることが重要です。
鉄則2は、褒める!
効果的なアプローチとして、ご家庭で楽しい学習環境を作ることです。
とてもシンプルに、「発音うまくなったね」「すごく自然な日本語だったね」などの
ポジティブな声掛けをするだけです。
反応してくれる相手がいることで話す環境を自然につくりだすことができます。
鉄則3 成功体験をする!
成功体験を経験することも、自信に繋がります。
例えば日本語能力試験に挑戦して実績を積むこともよい経験となり自信につながります。
その他に成功体験の例としては、日本にいる祖父母と単語だけでも日本語を話して褒められる。
また体験入学の機会があれば、必要性にかられるので良い機会となります。
同世代の友達との日本語交流は、楽しみながら自然に言語を学ぶ絶好の機会です。
手紙交換やLineアプリでのやり取りは、
実践的なコミュニケーションスキルの向上やモチベーションの維持に大いに役立ちます。
子どもたちが楽しく日本語を積極的に学べる友達との交流の場になります。
そしてこちらが忘れてはならない大事なポイント。
やりすぎないこと。 授業についていこうと思わないでください。
大事なのは、成功体験であり、楽しい思い出です。
— 次回に続く —
Part1は こちら
Part2は こちら