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2022.04.01

言語の習得のメカニズム Part1

今回は、人は、言語をどのように習得するのだろうか?という事について、お話ししていきます。

例えば、我々日本人が、英語を習得しようとする場合、不規則動詞があったり、冠詞があったり、現在完了形なんてものがあったりと、ほとほと嫌になってきます。そこで、6歳のアメリカ人の子供に聞きたくなります。

「どうやって君は英語をマスターしたの?」

もちろん6歳の子供は、そんなことは、答えられないでしょう。
でも彼らは、完璧に英語を使いこなしてます。

「子供の頭には、言語獲得装置がある」
これは、言語学者ノーム チョムスキーの言葉です。
多くの人たちが、外国語を習うときに、思うことではないでしょうか。私も、そう思いましたが,
「赤ちゃんが覚えるように外国語を覚えられないだろうか?」と。
答えは、残念ながら、それは無理なんです。

言語学者チョムスキー曰く、子供の脳の中には、「自動言語獲得装置がある」と。

もちろん、頭の中にそんな機械が入っているわけないのですが、脳の可塑化により、ある一定の年齢の間だけ、発揮する特殊能力ことです。
言語を自然習得するという能力は、出生と共に始まり、だいたい2歳半~6歳までに、そのピークを迎え、思春期を迎えるまでには、その能力を失ってしまう、と言われています。

言語能力のピークを迎えた子供は、2時間に1語ずつのペースで、新しい言葉を憶えます。 そして、難しい文型も、不規則な文法規則も、文脈から判断するような言葉も、文法の説明をしなくても、子供たちは完璧に憶えてしまう。何故でしょうか?

チョムスキーはいいます。「人は、言語を話す生物だからです。 言語の習得は、人にとって、いわば習性です。 アヒルが、だれに教わらなくても、水カキを掻いて水面を泳ぐように。」

この幼少の頃に自然習得する言語を母語といいます。いわゆるNative Languageです。(母国語とは、少し意味合いが違います)

つまり、大人が外国語を習うのとは全く違った能力を使って、子供たちは言語を習得するのです。
次回、もう少し言語の習得について、お話しをしていきます。